『チョコレートコスモス』(恩田陸)はすごい!

ガラスの仮面』のような小説とどこかで読んで恨み辛みありのドロドロとした人間模様を思い浮かべて肌に合わないと、思い読むのをちゅうちょしていたのですが、これはすごい小説です。今日読み始めましたが今も時間を忘れて読み続けています。

「演劇」といえば小説では北村薫氏が思い出されますが、「スキップ」の設定も演劇部でしたね、逆に『チョコレートコスモス』もミステリー・謎解きの要素が詰まった小説です。ある台本が渡されたときにどう解釈して正解を導くのか、この『チョコレートコスモス』ではオーディションにいどむ少女や女優たちが、いわばそれぞれ「名探偵」役となってそれぞれの解釈の謎解きを披露してみせます。最後に本当の正解を出して見せるのは誰なのか?

いわゆる悪人が登場せず、登場人物がみんな向上心にあふれているのも後味がよいです。

「演劇」と聞いて遠慮している人もミステリー好きにはぜひおすすめする小説です。

チョコレートコスモス